中古マンション購入は、新築マンション購入と比べて、価格が安く、実物を確認できるというメリットがあります。
しかし、中古マンション購入には、維持費や耐震性などの不安もあります。
中古マンション購入は、一生に一度の大きな買い物ですから、失敗したくないですよね。
そこで、この記事では、中古マンション購入の注意点と失敗しないためのポイントを徹底解説します。
中古マンション購入のメリットとデメリット、費用面や立地面、建物面や不動産屋選びなどについて、詳しくお伝えします。
中古マンションの注意点を知って、理想の住まいを見つけましょう。
1.中古マンション購入のメリットとデメリット
中古マンション購入のメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。
①中古マンション購入のメリットは価格の安さと実物確認
中古マンション購入の最大のメリットは、価格の安さです。新築マンションと比べて、中古マンションは平均で約30%安くなります。
築年数が経つほど価格は下がりますから、予算に合わせて選ぶことができます。
また、中古マンション購入では、実物を確認できるというメリットもあります。
新築マンションでは、完成前に契約することが多いですから、間取りや設備などが想像と違う場合もあります。
しかし、中古マンションでは、実際に住んだ人の生活感や環境を見ることができます。気になる点や不満な点も事前に把握できますから、後悔することが少なくなります。
②中古マンション購入のデメリットは維持費や耐震性などの不安
中古マンション購入のデメリットは、維持費や耐震性などの不安です。
中古マンションは、新築マンションよりも維持費が高くなる傾向があります。中古マンションでは、設備や内装の劣化や故障が起こりやすいですから、修繕や交換の費用がかかります。
また、管理費や修繕積立金も、築年数が経つほど上がります。これらの費用は、中古マンション購入時に見積もっておく必要があります。
さらに、中古マンションでは、耐震性や防災性に不安があります。
中古マンションは、新築マンションよりも古い基準で建てられている場合が多いですから、地震や火災などの災害に弱い可能性があります。
特に、1981年以前に建てられたマンションは、新耐震基準に適合していない場合が多いです。中古マンション購入時には、耐震診断や耐震補強の有無を確認しておく必要があります。
2.中古マンション購入の費用面で注意すること
中古マンション購入の費用面で注意することを見ていきましょう。
①初期費用や住宅ローンだけでなく、管理費や修繕積立金も考慮する
中古マンション購入の費用は、初期費用や住宅ローンだけでなく、管理費や修繕積立金も考慮する必要があります。
初期費用は、物件価格の約10%程度かかります。初期費用には、仲介手数料や登録免許税、印紙税などが含まれます。住宅ローンは、物件価格の残りを借り入れる場合が多いです。
住宅ローンの金利や返済期間によって、返済額は変わりますから、自分の収入や支出と相談して決めましょう。
また、管理費や修繕積立金は、毎月かかる固定費です。管理費は、共用部分の清掃や照明などの管理経費をカバーする費用です。
修繕積立金は、大規模修繕などのために積み立てる費用です。管理費や修繕積立金は、物件の規模や築年数によって異なりますが、平均で月額2万円程度かかります。
これらの費用は、将来的に上昇する可能性もありますから、余裕を持って計算しましょう。
②修繕計画や滞納状況などを確認して、将来的な負担を把握する
中古マンション購入時には、修繕計画や滞納状況などを確認して、将来的な負担を把握する必要があります。
修繕計画は、管理組合が策定する、共用部分の修繕や更新の予定と費用の見積もりです。
修繕計画に沿って、修繕積立金が積み立てられます。修繕計画は、物件の品質や価値に影響しますから、内容や実施率を確認しましょう。
また、滞納状況は、管理費や修繕積立金の支払いが滞っている住民の数や金額です。
滞納状況が悪いと、管理組合の財政が悪化し、修繕計画が遅れたり、管理費や修繕積立金が上がったりする可能性があります。
滞納状況は、管理組合の運営や住民の意識に影響しますから、確認しましょう。
③減税措置や給付金などの制度を活用する
中古マンション購入では、減税措置や給付金などの制度を活用することで、費用を節約できる場合があります。
例えば、以下のような制度があります。
- 住宅ローン控除:住宅ローンを借り入れた場合、所得税や住民税を一定期間減らすことができる制度です。中古マンションでも対象となりますが、築年数や耐震性などの条件があります。
- 住宅取得税額控除:新築マンションと同じく、中古マンションでも対象となる制度です。所得税から最大40万円を控除できます。ただし、築年数や耐震性などの条件があります。
- 住宅ローン減税:住宅ローン控除とは別に、所得税から最大50万円を控除できる制度です。中古マンションでも対象となりますが、リフォーム費用が300万円以上かかることや築年数などの条件があります。
- フラット35:固定金利で35年間借り入れできる住宅ローンです。中古マンションでも対象となりますが、耐震診断やリフォームなどの条件があります。
- 住まい給付金:中古マンション購入者に対して、最大100万円の給付金を支給する制度です。2023年3月31日までに契約した場合に適用されます。ただし、所得制限や築年数などの条件があります。
これらの制度は、すべて利用できるわけではありません。自分の状況に合わせて、適切な制度を選びましょう。
3.中古マンション購入の立地面で注意すること
中古マンション購入の立地面で注意することを見ていきましょう。
①駅からの距離や周辺施設だけでなく、日当たりや騒音などもチェックする
中古マンション購入時には、駅からの距離や周辺施設だけでなく、日当たりや騒音などもチェックする必要があります。駅からの距離や周辺施設は、物件の価値や利便性に影響します。
駅から近いほど価格は高くなりますが、生活に必要な施設が揃っているかどうかも重要です。スーパーやコンビニ、病院や学校などが近くにあると便利です。
また、日当たりや騒音は、住み心地に影響します。日当たりが良いと、室内が明るく暖かくなります。日当たりが悪いと、室内が暗く寒くなります。
日当たりは、物件の向きや隣接する建物の高さによって変わります。騒音は、交通量や工事現場、学校や公園などの音によって発生します。
騒音は、精神的なストレスになります。日当たりや騒音は、実際に物件を見て確認しましょう。
②時間帯や曜日によっても街の印象が変わるので、何回か見に行く
中古マンション購入時には、時間帯や曜日によっても街の印象が変わるので、何回か見に行く必要があります。一度だけ見て判断すると、後で気づかなかったことが発覚する可能性があります。
例えば、以下のようなことがあります。
- 朝や夕方は、通勤通学で人や車が多くなります。渋滞や混雑が発生するかどうかを確認しましょう。
- 昼間は、商店街や公園などで活気があります。地域の雰囲気や人柄を感じることができます。
- 夜は、照明や防犯カメラなどで安全性が変わります。暗くて不安に感じる場所がないかどうかを確認しましょう。
- 平日と休日では、人の出入りや活動が違います。平日は静かで落ち着いていますが、休日は賑やかで楽しそうです。
これらのことを踏まえて、時間帯や曜日を変えて何回か見に行きましょう。自分のライフスタイルに合った街かどうかを判断しましょう。
③災害時の安全性や将来的な開発計画なども調べる
中古マンション購入時には、災害時の安全性や将来的な開発計画なども調べる必要があります。
災害時の安全性は、地震や津波、火災などのリスクを考慮することです。
物件の耐震性だけでなく、周辺の地盤や水害の歴史、避難場所や避難経路なども確認しましょう。また、防災用品や非常食などを備えておくことも大切です。
将来的な開発計画は、物件の周辺に今後どのような変化が起こるかを調べることです。
例えば、以下のようなことがあります。
- 道路や鉄道などの交通インフラが整備されると、アクセスが改善されます。しかし、工事中は騒音や振動が発生する可能性があります。
- 商業施設や公共施設などが建設されると、生活に便利になります。しかし、人や車の流れが増える可能性があります。
- 高層ビルやマンションなどが建設されると、景観や日当たりが変わります。物件の価値や住み心地に影響する可能性があります。
これらのことを踏まえて、将来的な開発計画を確認しましょう。自分の希望に合った環境かどうかを判断しましょう。
4.中古マンション購入の建物面で注意すること
中古マンション購入の建物面で注意することを見ていきましょう。
①築年数や耐震基準だけでなく、外観や共用部分なども確認する
中古マンション購入時には、築年数や耐震基準だけでなく、外観や共用部分なども確認する必要があります。築年数は、物件の価格や品質に影響します。
築年数が経つほど価格は下がりますが、劣化や故障も起こりやすくなります。耐震基準は、物件の安全性に影響します。
1981年以前に建てられたマンションは、新耐震基準に適合していない場合が多いですから、注意しましょう。
また、外観や共用部分は、物件の印象や管理状況に影響します。外観は、壁や窓などの汚れや傷みをチェックしましょう。
共用部分は、エントランスや廊下、階段などの清掃や照明をチェックしましょう。外観や共用部分がきれいで整備されていると、物件の価値や住み心地が高まります。
②室内は日当たりや風通し、防音性など工事で変えられない部分に注目する
中古マンション購入時には、室内は日当たりや風通し、防音性など工事で変えられない部分に注目する必要があります。
室内は、設備や内装などをリフォームすることで、自分の好みに合わせることができます。
しかし、日当たりや風通し、防音性などは、工事で変えることができない部分です。これらは、物件の向きや階数、構造や材質によって決まります。
日当たりや風通しは、室内の明るさや温度、湿度に影響します。日当たりや風通しの良い室内は、快適で健康的です。防音性は、室内の静かさやプライバシーに影響します。
防音性の高い室内は、リラックスできます。日当たりや風通し、防音性は、実際に物件を見て確認しましょう。
③リノベーション済み物件でも、設備や内装の状態や品質をチェックする
中古マンション購入時には、リノベーション済み物件でも、設備や内装の状態や品質をチェックする必要があります。
リノベーション済み物件は、中古マンションを改修して新しくした物件です。リノベーション済み物件は、新築マンションよりも安くておしゃれな場合があります。
しかし、リノベーション済み物件でも、設備や内装の状態や品質には差があります。
設備は、キッチンやバスルームなどの水回りやエアコンなどの家電です。
設備の状態は、劣化や故障の有無をチェックしましょう。設備の品質は、メーカーや機能性をチェックしましょう。内装は、壁紙や床材などの仕上げ材です。
内装の状態は、汚れや傷みの有無をチェックしましょう。内装の品質は、素材やデザインをチェックしましょう。
5.中古マンション購入の不動産屋選びで注意すること
中古マンション購入の不動産屋選びで注意することを見ていきましょう。
①不動産屋は信頼できるかどうかを判断するために、口コミや評判を調べる
中古マンション購入時には、不動産屋は信頼できるかどうかを判断するために、口コミや評判を調べる必要があります。
不動産屋は、物件の紹介や契約の手続きなどを行う重要なパートナーです。不動産屋が信頼できないと、トラブルや損失が発生する可能性があります。
例えば、以下のようなことがあります。
- 不動産屋が物件の情報を隠したり、誇張したりする場合があります。物件の欠点や問題点を知らずに契約してしまうと、後で困ることになります。
- 不動産屋が契約内容や手数料を不明瞭にしたり、不当に高くしたりする場合があります。契約内容や手数料をしっかり確認しないと、損をすることになります。
- 不動産屋がアフターサービスやトラブル対応をしなかったり、悪くしたりする場合があります。契約後に何か問題が起きたときに、相談できないかもしれません。
これらのことを避けるためには、不動産屋の口コミや評判を調べることが大切です。インターネットや雑誌などで、不動産屋の評価や実績をチェックしましょう。
また、知人や友人などにも、不動産屋の紹介や体験談を聞いてみましょう。
②不動産屋には積極的に質問して、物件情報や契約内容をよく理解する
中古マンション購入時には、不動産屋には積極的に質問して、物件情報や契約内容をよく理解する必要があります。
不動産屋は、物件の情報や契約の内容を説明してくれますが、すべてを教えてくれるわけではありません。自分で聞かないと分からないことも多いです。
には、不動産屋には積極的に質問することが大切です。不動産屋は、質問に答える義務がありますから、恥ずかしがらずに聞きましょう。
自分の疑問や不安を解消することで、納得のいく契約ができます。
③不動産屋から重要事項説明を受ける前に、自分で事前にチェックしておく
中古マンション購入時には、不動産屋から重要事項説明を受ける前に、自分で事前にチェックしておく必要があります。
重要事項説明とは、不動産屋が契約前に物件や契約の重要な事項を説明することです。重要事項説明は、契約の成立の前提となりますから、注意深く聞くことが必要です。
しかし、重要事項説明は、多くの情報が一度に伝えられるため、理解しにくい場合があります。
また、不動産屋が説明を省略したり、間違ったりする場合もあります。そのため、重要事項説明を受ける前に、自分で事前にチェックしておくことが大切です。
おわりに
この記事では、中古マンション購入の注意点と失敗しないためのポイントを徹底解説しました。
中古マンション購入は、メリットもデメリットもあります。
中古マンション購入を成功させるためには、費用面や立地面、建物面や不動産屋選びなどに注意する必要があります。
「中古マンション注意点」を知って、自分に合った物件を見極めましょう。
中古マンション購入は、一生に一度の大きな買い物ですから、慎重に行うことが大切です。
しかし、慎重すぎても決断できないこともあります。
そんなときは、この記事を参考にしてください。
この記事があなたの中古マンション購入のお役に立てれば幸いです。