水道直結ウォーターサーバーは、水道水を浄水して冷水や温水を提供する便利なサービスです。
しかし、水道直結ウォーターサーバーにもデメリットがあります。
この記事では、導入前に知っておきたい注意点を解説していきます。
1.初期費用や工事費用がかかる
導入前に知っておきたい注意点の一つが、初期費用や工事費用です。
ここでは、水道直結ウォーターサーバーの初期費用や工事費用について詳しく解説します。
導入費用はどのくらいかかるのか?工事はどのように行われるのか?工事費用はどのように支払うのか?など、気になるポイントを分かりやすくまとめました。
①水道直結ウォーターサーバーの初期費用とは?
水道直結ウォーターサーバーを導入するには、水道工事が必要です
水道直結ウォーターサーバーを導入するには、自宅の水道管とサーバーを直接つなげるため、専門の工事が必要です。
この工事は、サービス業者が行ってくれますが、その分工事費用が発生します。
工事費用は、業者や地域によって異なります
工事費用は、業者や地域によって異なりますが、一般的に数千円から数万円程度かかります。また、工事内容によっても費用が変わります。
例えば、以下のような場合は追加料金が発生する可能性があります。
- 水道管が壁の中にある場合
- 水道管が屋外にある場合
- 水道管とサーバーの距離が長い場合
- 電源コンセントが近くにない場合
工事費用は、契約時や設置時に支払います
工事費用は、契約時や設置時に支払います。支払い方法は、業者によって異なりますが、以下のような方法があります。
- 契約時に一括で支払う
- 設置時に現金で支払う
- 設置後に請求書で支払う
- 月額料金と一緒にクレジットカードで支払う
②水道直結ウォーターサーバーの工事とは?
工事は、サービス業者が行います
水道直結ウォーターサーバーの工事は、サービス業者が行います。工事日は、契約時に予約することができます。工事日当日は、自宅に居る必要があります。
また、以下のような準備をしておくとスムーズです。
- 水道栓や電源コンセントの近くにスペースを確保する
- サーバーを設置する場所を決めておく
- サーバーを設置する場所の床が水平か確認する
- 水道管の形状やサイズを確認する
工事の内容は、水道栓に分岐水栓を取り付けることです
工事の内容は、水道栓に分岐水栓を取り付けることです。
分岐水栓は、水道栓からサーバーへのホースと、元の蛇口へのホースに分岐する装置です。分岐水栓を取り付けることで、水道栓から直接サーバーに水が供給されます。
工事の所要時間は、30分から1時間程度です
工事の所要時間は、30分から1時間程度です。工事が終わったら、業者がサーバーの動作確認や使い方の説明をしてくれます。
また、工事後には不要になったパッキンやホースなどの廃棄物を回収してくれます。
2.水道水の品質や味に左右される
水道直結ウォーターサーバーのデメリットのひとつが、水道水の品質や味に左右されるということです。
ここでは、水道直結ウォーターサーバーの水の品質や味について、詳しく解説していきます。
① 水道水の品質や味は地域によって異なる
水道水の品質基準と検査
日本では、飲料用水として安全でおいしい水を供給するために、厚生労働省が定めた「飲料水の品質基準」があります。
この基準では、細菌や有害物質などの項目について、許容される最大値や検出方法などが規定されています。
また、各自治体では、この基準に基づいて定期的に水道水の検査を行っています。検査結果は公表されており、インターネットで確認することができます。
水道水の硬度と味
しかし、飲料水の品質基準は安全性を保証するものであり、味に関する基準はありません。
実際には、水道水の味は地域によって大きく異なります。その主な要因が、硬度です。
硬度とは、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが1リットルあたりどれだけ含まれているかを表す指標です。
硬度が高いほどミネラルが多く含まれており、硬度が低いほどミネラルが少なく含まれています。
一般的には、硬度が高いと苦みや渋みを感じやすく、硬度が低いとまろやかで飲みやすいと言われます。日本人は軟水(硬度が低い)に慣れているため、硬度が高いと不快に感じる場合もあります。
日本の水道水の平均的な硬度は約60mg/Lですが、地域によっては10mg/L以下の軟水から200mg/L以上の硬水まで幅広く分布しています。
以下の表は、各都市の平均的な硬度を示したものです。
都市 | 硬度(mg/L) |
---|---|
札幌 | 13 |
仙台 | 18 |
東京 | 48 |
名古屋 | 95 |
大阪 | 61 |
広島 | 32 |
福岡 | 66 |
このように、水道水の硬度は地域によって異なります。そのため、水道直結ウォーターサーバーの水の味も、住んでいる場所によって変わってきます。
②水道直結ウォーターサーバーの浄水フィルターの種類と効果
水道直結ウォーターサーバーとは
水道直結ウォーターサーバーとは、水道管とサーバーを直接つなげて、水道水を浄水フィルターでろ過して冷水や温水を提供するサービスです。
ボトル式ウォーターサーバーと比べて、以下のメリットがあります。
- ボトルの交換や配送の手間がない
- 水の在庫切れや廃棄物の心配がない
- 月額料金が安い
浄水フィルターの種類
水道直結ウォーターサーバーには、主に以下の2種類の浄水フィルターが使われています。
- ナノトラップフィルター
- RO(逆浸透膜)フィルター
ナノトラップフィルターは、ナノレベルの微細な穴が開いたセラミック素材でできたフィルターです。
このフィルターは、細菌やウイルス、重金属などの不純物を除去しながら、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを残します。
そのため、ナノトラップフィルターでろ過した水は、水道水に近い味になります。
RO(逆浸透膜)フィルターは、高圧力で水を半透膜に押し付けてろ過する方法です。
このフィルターは、ナノトラップフィルターよりもさらに細かい穴が開いており、不純物だけでなく、ほとんどのミネラルも除去します。
そのため、ROフィルターでろ過した水は、無味無臭でさっぱりした味になります。
浄水フィルターの効果
浄水フィルターの効果は、主に以下の3点に分けられます。
- 安全性の向上
- 味の改善
- 美容や健康への影響
安全性の向上としては、細菌やウイルス、重金属などの有害物質を除去することで、感染症や中毒などのリスクを減らすことができます。
また、塩素やカビなどの臭いも取り除くことができます。
味の改善としては、不純物や臭いを除去することで、クリアで爽やかな味にすることができます。また、硬度やpH(酸性度)を調整することで、好みに合わせた味にすることができます。
美容や健康への影響としては、ミネラルの摂取量や水分補給の効果によって、肌の調子や免疫力などに影響することがあります。
ナノトラップフィルターでは、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを残すことで、骨や歯の健康に良いと言われています。
ROフィルターでは、ミネラルを除去することで、体内の酸化を防ぐと言われています。
このように、浄水フィルターの種類と効果は、水道直結ウォーターサーバーの水の品質や味に大きく影響します。自分の好みやニーズに合わせて、最適な浄水フィルターを選ぶことが大切です。
3.フィルター交換やメンテナンスが必要
ここでは、水道直結ウォーターサーバーのフィルター交換やメンテナンスについて、詳しく解説していきます。
①フィルター交換の目的と方法
フィルター交換の目的
フィルターは、水中の不純物や臭いを除去する効果がありますが、使用回数や期間によって劣化してしまいます。
劣化したフィルターは、浄水性能が低下したり、細菌やカビが繁殖したりする可能性があります。そのため、定期的に新しいフィルターに交換することが必要です。
フィルター交換の方法
フィルター交換の方法は、サービスによって異なります。一般的には、以下の2種類の方法があります。
- 自分で行う方法
- 業者に依頼する方法
自分で行う方法は、サービス業者から送られてくる新しいフィルターを自分で取り付ける方法です。取り付け方は簡単で、ドライバーや工具などは不要です。
ただし、自分で行う場合は、送料や手数料などがかかる場合があります。
業者に依頼する方法は、サービス業者が定期的に訪問してフィルターを交換してくれる方法です。
この場合は、自分で手間をかける必要はありませんが、訪問料や工事費などがかかる場合があります。
どちらの方法を選ぶかは、サービス内容や契約条件を確認して決めましょう。
フィルター交換の周期
フィルター交換の周期は、サービスによって異なります。一般的には、以下のような目安があります。
- ナノトラップフィルター:6ヶ月ごと
- RO(逆浸透膜)フィルター:1年ごと
ただし、これらはあくまで目安であり、実際には使用量や水質などによって変わります。サービス業者から指示された周期を守ることが大切です。
②メンテナンスの目的と方法
メンテナンスの目的
メンテナンスとは、ウォーターサーバーの内部や外部を清掃したり、消耗品を交換したりすることです。メンテナンスの目的は、以下のようなものがあります。
- サーバーの性能や寿命を維持する
- サーバーの故障や水漏れを防ぐ
- 水の品質や味を保つ
- 衛生的な状態を保つ
メンテナンスを怠ると、サーバーが故障したり、水が汚染されたりする可能性があります。そのため、定期的にメンテナンスを行うことが必要です。
メンテナンスの方法
メンテナンスの方法は、サービスによって異なります。一般的には、以下の2種類の方法があります。
- 自分で行う方法
- 業者に依頼する方法
自分で行う方法は、サーバーの外部や抽出口などを自分で清掃する方法です。清掃方法は簡単で、水やぬるま湯で拭いたり、洗剤で洗ったりします。
ただし、自分で行う場合は、定期的に忘れずに行う必要があります。
業者に依頼する方法は、サービス業者が定期的に訪問してサーバーの内部やフィルターなどを清掃してくれる方法です。
この場合は、自分で手間をかける必要はありませんが、訪問料や工事費などがかかる場合があります。
どちらの方法を選ぶかは、サービス内容や契約条件を確認して決めましょう。
メンテナンスの周期
メンテナンスの周期は、サービスによって異なります。一般的には、以下のような目安があります。
- 自分で行う場合:3ヶ月ごと
- 業者に依頼する場合:6ヶ月ごと
ただし、これらはあくまで目安であり、実際には使用状況や水質などによって変わります。サービス業者から指示された周期を守ることが大切です。
③ フィルター交換やメンテナンスのコストと手間
フィルター交換やメンテナンスのコスト
フィルター交換やメンテナンスには、コストがかかる場合があります。コストは、サービスによって異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。
- 送料や手数料:自分で行う場合にかかる場合がある
- 訪問料や工事費:業者に依頼する場合にかかる場合がある
- フィルター代:フィルター交換時にかかる場合がある
これらのコストは、サービス内容や契約条件によって変わります。また、月額料金や初期費用などと比較しても安い場合もあります。
コストを抑えるためには、サービス業者と相談したり、他社と比較したりすることがおすすめです。
フィルター交換やメンテナンスの手間
フィルター交換やメンテナンスには、手間がかかる場合があります。手間は、自分で行うか業者に依頼するかによって変わります。
自分で行う場合は、フィルターの取り付けや清掃作業を自分で行う必要があります。
これらの作業は簡単ですが、定期的に忘れずに行うことが大切です。また、フィルターの在庫管理や注文も自分で行う必要があります。
業者に依頼する場合は、サービス業者が訪問して作業を行ってくれます。
この場合は、自分で手間をかける必要はありませんが、訪問日時の調整や立ち会いなどの時間が必要になります。また、サービス業者の対応や品質に不満がある場合もあります。
どちらの方法を選ぶかは、自分のライフスタイルや好みに合わせて決めましょう。
4.設置場所に制限がある
ここでは、水道直結ウォーターサーバーの設置場所や解約条件について、詳しく解説していきます。
①設置場所には水道管や電源が必要
水道管とサーバーを接続する工事が必要
水道直結ウォーターサーバーを設置するには、まず水道管とサーバーを接続する工事が必要です。この工事は、水栓から分岐させたりする方法があり、専門の業者に依頼する必要があります。
この工事には、一般的に10,000円から15,000円程度の費用がかかります。ただし、一部のサービスでは工事費用が無料になる場合もあります。
電源コンセントとサーバーを接続する必要がある
水道直結ウォーターサーバーを設置するには、電源コンセントとサーバーを接続する必要もあります。
このため、サーバーを設置する場所には電源コンセントが近くにあることが必要です。また、サーバーの種類によっては電気代もかかります。
一般的なウォーターサーバーの電気代は、月額500円から1,000円程度です。ただし、節電機能やエコモードなどを備えたサービスもあります。
また、RO(逆浸透膜)フィルターを内蔵したサービスでは、排水パイプも必要です。
サーバーの大きさや形状によって設置できる場所が限られる
水道直結ウォーターサーバーを設置するには、サーバーの大きさや形状によって設置できる場所が限られることもあります。
一般的なウォーターサーバーの大きさは、高さ80cmから100cm、幅30cmから40cm程度です。このため、キッチンカウンターやテーブルの上に置く場合は、十分なスペースが必要です。
また、サーバーの形状によっては、清掃がしやすい場所に置くことが必要です。
に相談したり、他社と比較したりすることがおすすめです。
おわりに
水道直結ウォーターサーバーは便利なサービスですが、デメリットも理解しておくことが大切です。
本記事では、専門的な視点からデメリットを分かりやすく解説しました。
水道直結ウォーターサーバーの導入を検討する際には、本記事を参考にしてください。