不労所得とは、働かなくても得られる収入のことです。
不労所得を得ることで、生活に余裕を持ったり、老後の資産形成に役立てたりすることができます。
しかし、不労所得を得るには、事前に労力や知識が必要な場合が多く、また税金やリスクにも注意しなければなりません。
この記事では、不労所得の種類とメリット・デメリットを徹底解説し、初心者でもできるおすすめの方法と注意点を紹介します。
1.不労所得とは？不労所得の種類と特徴
①不労所得の定義とメリット
不労所得とは、労働の直接的対価として得る賃金・報酬以外による所得を示す言葉です。
一般に、何らかの権利や状態を維持管理すれば継続して得られる収入源という意味で用いられることが多いです。
利子、配当、賃料収入など投資による収益を指す場合や、有価証券や不動産などの権利自体を売買しその売買差益を指す場合、あるいはその両方を含める場合もあります。
不労所得のメリットは、以下の3つです。
- お金に余裕ができる
- 時間にゆとりが生まれる
- 将来に向けた資金づくりができる
お金に余裕ができるというのは、配当金、利子、家賃収入、広告収入などの収入源から得られるお金によって、収入が増え、家計に余裕ができるということです。
例えば、不動産投資によって月に10万円の家賃収入を得ることができ、利益が月に2万円ある場合、年間で120万円の収入増と24万円の利益が得られることになります。
お金に余裕ができることで、外食や旅行、買い物、貯蓄、投資など、これまで以上にお金を使うことが可能です。
さらに、お金が理由で我慢していたこともなくなるため、ストレスも軽減されます。
時間にゆとりが生まれるというのは、不労所得は本業のように時間をかけずに一定の収入を得ることができるということです。
これにより、生活費を稼ぐために必要な労働時間を削減できるため、時間的な余裕が生まれます。
その結果、自分の趣味に時間を充てたり、家族との時間を確保したり、スキルアップに取り組んだりといった、自分の好きなことに時間を使うことができるのがメリットです。
趣味に没頭したり、大切な人との絆を深めたり、自己成長に取り組むことが可能です。
将来に向けた資金づくりができるというのは、不労所得によって、本業とは別の収入源を得ることができるため、将来に向けた資金づくりが容易になるということです。
将来のための老後資金や子どもの教育資金、マイホーム購入資金、家族での海外旅行費用、リフォーム費用など、様々な目的にお金を使うことができるようになります。
もし「本業の収入だけでは将来に必要な資金を確保することが難しい」という場合でも、不労所得があれば、将来の資金計画を実現するために本業の収入に頼る必要がありません。
②不労所得の種類とそれぞれの特徴
不労所得の種類は、大きく分けて以下の3つに分類できます。
- 資産運用型
- ビジネス型
- その他
資産運用型とは、自分の資産を投資に回して、利息や配当、賃料などの収益を得る方法です。
株式投資や不動産投資、債券や投資信託などがこのタイプに該当します。
資産運用型の特徴は、以下のようにまとめられます。
- 初期費用や運用資金が必要
- 収益の安定性や規模は投資先によって異なる
- リスクが伴う（元本割れや値下がりの可能性がある）
- 税金や手数料がかかる
- 長期的な視点が必要
ビジネス型とは、自分の知識やスキルを活かして、インターネット上で収入を得る方法です。
ウェブサイトからの広告収入や写真や動画などのデータ販売、電子書籍やオンラインコースの販売などがこのタイプに該当します。
ビジネス型の特徴は、以下のようにまとめられます。
- 初期費用や運用資金が少なくて済む
- 収益の安定性や規模は自分の努力や工夫によって左右される
- リスクは低い（元本割れや値下がりの可能性が少ない）
- 税金や手数料がかかる
- 短期的な視点も必要
その他とは、上記の2つのタイプに当てはまらない不労所得の方法です。年金や恩給、宝くじや公営競技の当選金、自動販売機の設置などがこのタイプに該当します。
その他の特徴は、以下のようにまとめられます。
- 初期費用や運用資金は方法によって異なる
- 収益の安定性や規模は方法によって異なる
- リスクは方法によって異なる
- 税金や手数料は方法によって異なる
- 長期的な視点や短期的な視点は方法によって異なる
2.不労所得のデメリット
不労所得には、メリットだけでなくデメリットもあります。デメリットは、以下の3つです。
- 税金や手数料がかかる
- リスクが伴う
- 管理や運用に労力が必要
税金や手数料がかかるというのは、不労所得は所得税や消費税などの税金の対象となります。
また、投資やビジネスには、手数料やコストが発生します。
例えば、不動産投資には、仲介手数料や登記費用、固定資産税や管理費などがかかります。ウェブサイトからの広告収入には、ドメインやサーバーの費用や、広告主からの手数料がかかります。
税金や手数料は、不労所得の収益を減らす要因となります。
そのため、不労所得を得るには、税金や手数料の計算や支払いに注意が必要です。
リスクが伴うというのは、不労所得は、市場や経済の変動や競争によって、収益が減少したり、損失が発生したりする可能性があるということです。
例えば、株式投資には、株価の下落や倒産などのリスクがあります。不動産投資には、空室や賃料下落、災害やトラブルなどのリスクがあります。
ウェブサイトからの広告収入には、アクセス数の減少や広告主の変更、サイトの閉鎖などのリスクがあります。
リスクは、不労所得の安定性や規模を低下させる要因となります。そのため、不労所得を得るには、リスクの分析や対策に注意が必要です。
管理や運用に労力が必要というのは、不労所得は一度作ればずっと収入が得られるというわけではなく、定期的に管理や運用を行う必要があるということです。
例えば、不動産投資には、物件のメンテナンスや契約更新、入居者対応などが必要です。
株式投資には、株価のチェックや売買のタイミング、ポートフォリオの見直しや調整などが必要です。
ウェブサイトからの広告収入には、サイトの更新や改善、広告の最適化や分析などが必要です。管理や運用には、時間や知識、スキルが必要です。
そのため、不労所得を得るには、管理や運用に労力を割くことが必要です。
3.不労所得を得るおすすめの方法9選
不労所得を得る方法は、様々ありますが、ここでは初心者でもできるおすすめの方法を9つ紹介します。
それぞれの方法には、メリットとデメリットがありますので、自分の目的や資金、時間、スキルなどに合わせて選ぶことが大切です。
①不動産投資による家賃収入
不動産投資とは、マンションやアパートなどの物件を購入し、賃貸に出して家賃収入を得る方法です。
不動産投資のメリットは、以下のようにまとめられます。
- 家賃収入は安定的で長期的に得られる
- 物件の価値が上昇する可能性がある
- 物件を担保にして融資を受けることができる
- 節税効果がある
不動産投資のデメリットは、以下のようにまとめられます。
- 初期費用や運用資金が多く必要
- 空室や賃料下落、災害やトラブルなどのリスクがある
- 管理やメンテナンスに労力が必要
- 売却に時間やコストがかかる
不動産投資を始めるには、物件の選び方や資金の調達方法、税金や法律の知識などが必要です。
また、不動産会社や仲介業者、管理会社などの信頼できるパートナーを見つけることも重要です。
②株式投資による配当金
株式投資とは、株式市場で株を購入し、配当金や売却益を得る方法です。
株式投資のメリットは、以下のようにまとめられます。
- 配当金は定期的に得られる
- 株価が上昇する可能性がある
- 株式の売買は容易に行える
- 投資の対象やスタイルが多様である
株式投資のデメリットは、以下のようにまとめられます。
- 配当金は会社の業績や方針によって変動する
- 株価が下落する可能性がある
- 税金や手数料がかかる
- 市場や経済の変動に影響を受ける
株式投資を始めるには、証券会社やネット証券などの口座を開設し、資金を入金する必要があります。
また、株式の選び方や売買のタイミング、ポートフォリオの作り方などの知識やスキルが必要です。
③投資信託による分配金
投資信託とは、投資のプロであるファンドマネージャーが、多くの投資家から集めた資金を、株式や債券などの金融商品に分散投資し、運用益を分配する仕組みです。
投資信託のメリットは、以下のようにまとめられます。
- 分配金は定期的に得られる
- 分散投資によってリスクを低減できる
- 投資の対象やスタイルが多様である
- 少額から投資できる
投資信託のデメリットは、以下のようにまとめられます。
- 分配金は運用成績や方針によって変動する
- 運用益がマイナスになる可能性がある
- 税金や手数料がかかる
- 自分で運用することができない
投資信託を始めるには、証券会社やネット証券などの口座を開設し、資金を入金する必要があります。
また、投資信託の選び方や分配金の受け取り方、ポートフォリオの作り方などの知識やスキルが必要です。
④債券による利息収入
債券とは、国や企業などの発行者が、一定期間にわたって借り手である投資家に利息を支払うことを約束した証券です。
債券のメリットは、以下のようにまとめられます。
- 利息収入は安定的で長期的に得られる
- 債券の価値が上昇する可能性がある
- 債券の売買は容易に行える
- リスクが低い（元本が保証される場合が多い）
債券のデメリットは、以下のようにまとめられます。
- 利息収入は低い（金利が低い場合が多い）
- 債券の価値が下落する可能性がある
- 税金や手数料がかかる
- 発行者の信用力に依存する
債券を始めるには、証券会社やネット証券などの口座を開設し、資金を入金する必要があります。
また、債券の選び方や売買のタイミング、ポートフォリオの作り方などの知識やスキルが必要です。
⑤外貨預金による金利収入
外貨預金とは、円ではなく外国の通貨で預金を行う方法です。
外貨預金のメリットは、以下のようにまとめられます。
- 金利収入は円預金より高い（金利の高い通貨を選ぶ場合）
- 為替差益が得られる可能性がある
- 外貨の売買は容易に行える
- 多様な通貨や期間が選べる
外貨預金のデメリットは、以下のようにまとめられます。
- 金利収入は為替レートによって変動する
- 為替差損が発生する可能性がある
- 税金や手数料がかかる
- 為替市場の変動に影響を受ける
外貨預金を始めるには、銀行やネットバンクなどの口座を開設し、資金を入金する必要があります。
また、外貨の選び方や売買のタイミング、金利や為替の動向などの知識やスキルが必要です。
⑥ウェブサイトからの広告収入
ウェブサイトからの広告収入とは、自分の作成したウェブサイトに広告を掲載し、訪問者のクリックや閲覧によって収入を得る方法です。
ウェブサイトからの広告収入のメリットは、以下のようにまとめられます。
- 初期費用や運用資金が少なくて済む
- 収入の規模は自分の努力や工夫によって増やせる
- 自分の好きなテーマやジャンルでウェブサイトを作れる
- ウェブサイトの作成や更新に時間を自由に決められる
ウェブサイトからの広告収入のデメリットは、以下のようにまとめられます。
- 収入の安定性が低い（訪問者数や広告主によって変動する）
- 税金や手数料がかかる
- ウェブサイトの作成や更新に労力が必要
- 競合や規制の変更に影響を受ける
ウェブサイトからの広告収入を始めるには、ドメインやサーバーなどのウェブサイトの基本的な設定を行う必要があります。
また、ウェブサイトのデザインやコンテンツ、SEOやSNSなどの集客方法などの知識やスキルが必要です。
⑦写真や動画などのデータ販売による収入
写真や動画などのデータ販売とは、自分が撮影や制作した写真や動画などのデータを、インターネット上のマーケットプレイスに出品し、購入者から収入を得る方法です。
写真や動画などのデータ販売のメリットは、以下のようにまとめられます。
- 初期費用や運用資金が少なくて済む
- 収入の規模は自分の努力や工夫によって増やせる
- 自分の好きなテーマやジャンルでデータを作れる
- データの作成や出品に時間を自由に決められる
写真や動画などのデータ販売のデメリットは、以下のようにまとめられます。
- 収入の安定性が低い（購入者数や競合によって変動する）
- 税金や手数料がかかる
- データの作成や出品に労力が必要
- 著作権や肖像権などの法律に注意する
写真や動画などのデータ販売を始めるには、カメラやビデオカメラなどの撮影機材や、パソコンやソフトウェアなどの編集機材を用意する必要があります。
また、写真や動画などのデータの撮影や制作、編集や加工、出品や管理などの知識やスキルが必要です。
⑧電子書籍やオンラインコースの販売による収入
電子書籍やオンラインコースの販売とは、自分が作成した電子書籍やオンラインコースを、インターネット上のプラットフォームに出品し、購入者から収入を得る方法です。
電子書籍やオンラインコースの販売のメリットは、以下のようにまとめられます。
- 初期費用や運用資金が少なくて済む
- 収入の規模は自分の努力や工夫によって増やせる
- 自分の得意な分野や知識を活かせる
- データの作成や出品に時間を自由に決められる
電子書籍やオンラインコースの販売のデメリットは、以下のようにまとめられます。
- 収入の安定性が低い（購入者数や競合によって変動する）
- 税金や手数料がかかる
- データの作成や出品に労力が必要
- 著作権や著作隣接権などの法律に注意する
電子書籍やオンラインコースの販売を始めるには、パソコンやソフトウェアなどの作成機材や、Amazon KindleやUdemyなどの販売プラットフォームを用意する必要があります。
また、電子書籍やオンラインコースの内容や構成、デザインやフォーマット、価格や宣伝などの知識やスキルが必要です。
⑨自動販売機の設置による収入
自動販売機の設置とは、自分が所有する自動販売機を、人通りの多い場所に設置し、商品の販売によって収入を得る方法です。
自動販売機の設置のメリットは、以下のようにまとめられます。
- 収入は安定的で長期的に得られる
- 自動販売機の価値が下落しにくい
- 自動販売機の種類や商品が多様である
- 自動販売機の管理や補充に時間を自由に決められる
自動販売機の設置のデメリットは、以下のようにまとめられます。
- 初期費用や運用資金が多く必要
- 設置場所や許可の確保が難しい
- 管理や補充に労力が必要
- 破損や盗難などのリスクがある
自動販売機の設置を始めるには、自動販売機の購入やリース、設置場所の契約や許可、商品の仕入れや補充などの準備が必要です。
また、自動販売機の選び方や設置場所の選び方、商品の選び方や価格設定などの知識やスキルが必要です。
4.不労所得を得るための注意点
不労所得を得るためには、上記の方法の中から自分に合ったものを選び、計画的に取り組むことが必要です。
しかし、不労所得を得るには、以下のような注意点もあります。
①不労所得にかかる税金と確定申告の方法
不労所得は、所得税や消費税などの税金の対象となります。不労所得の種類によって、税率や計算方法が異なります。
例えば、不動産投資による家賃収入は、所得税の不動産所得として課税されます。株式投資による配当金は、所得税の配当所得として課税されます。
ウェブサイトからの広告収入は、所得税の事業所得として課税されます。
また、不労所得には、源泉徴収や確定申告の義務があります。源泉徴収とは、支払い側が受取人から税金を徴収し、国に納付する仕組みです。
確定申告とは、受取人が自分の収入や経費などを申告し、税金を計算し、納付する仕組みです。
不労所得にかかる税金や確定申告の方法については、税務署や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
②不労所得に伴うリスクと対策
不労所得には、市場や経済の変動や競争によって、収益が減少したり、損失が発生したりする可能性があります。
不労所得の種類によって、リスクの内容や程度が異なります。例えば、不動産投資には、空室や賃料下落、災害やトラブルなどのリスクがあります。
株式投資には、株価の下落や倒産などのリスクがあります。ウェブサイトからの広告収入には、アクセス数の減少や広告主の変更、サイトの閉鎖などのリスクがあります。
不労所得に伴うリスクに対処するためには、以下のような対策が必要です。
- リスクの分析や予測を行う
- リスクに備えた資金や保険を用意する
- リスクを分散するために複数の不労所得を持つ
- リスクが発生した場合の対応策を考える
不労所得に伴うリスクや対策については、書籍やセミナー、ウェブサイトなどで学ぶことができます。
③不労所得に関する法律や規制の変更に注意する
不労所得には、税法や民法、商法などの法律や規制が関係します。不労所得の種類によって、適用される法律や規制が異なります。
例えば、不動産投資には、不動産登記法や借地借家法、建築基準法などが関係します。株式投資には、金融商品取引法や証券取引法、会社法などが関係します。
ウェブサイトからの広告収入には、著作権法や消費者契約法、個人情報保護法などが関係します。
不労所得に関する法律や規制は、時代や社会の変化に伴って、改正や改革が行われることがあります。
そのため、不労所得を得るには、法律や規制の変更に注意することが必要です。
おわりに
不労所得を得ることは、働かなくても収入を得ることができるというメリットがあります。
しかし、初期費用や運用資金が必要であったり、リスクが伴ったりすることにも注意が必要です。
自分に合った方法を選び、計画的に取り組んで、継続することで、不労所得を得ることができるでしょう。
不労所得に関する詳しい情報やノウハウは、書籍やセミナーなどで学ぶことができます。
また、インターネット上には、不労所得に関する情報や口コミが豊富に公開されています。
まずは、自分にとって興味のある方法について、情報収集をしてみることをおすすめします。
