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メタバースオフィスとは?メリットや活用事例を徹底解説

メタバースオフィスとは?メリットや活用事例を徹底解説 ビジネス

メタバースオフィスとは、仮想空間に作られたオフィスのことで、別の場所にいながら同じオフィスにいるような感覚で仕事ができるというものです。

メタバースオフィスにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

また、どのような企業がメタバースオフィスを活用しているのでしょうか?

この記事では、メタバースオフィスについて、初心者にも分かりやすく解説します。

1.メタバースオフィスとは

メタバースオフィスとは、インターネット上の仮想空間に作られた疑似的なオフィスのことです。

メタバースオフィスを利用すると、テレワークやリモートワークで働く人たちが、実際のオフィスにいるような感覚でコミュニケーションや協働ができます。

メタバースオフィスには、さまざまな種類や特徴があります。ここでは、代表的な3つのタイプを紹介します。

①VRやMRなどを用いる3Dメタバースオフィス

このタイプのメタバースオフィスは、VR(仮想現実)やMR(複合現実)などの技術を活用し、立体的なデザインの仮想空間にオフィスを設けるものです。

3Dのアバターを主に活用し、表情や音声だけでなくボディランゲージも含めた会話ができることが強みです。

また、仮想空間内で本格的なコミュニケーションが取れると、人々の信頼感や一体感が高まり、エンゲージメントや生産性が向上するという研究結果もあります。

3Dメタバースオフィスの例としては、「Horizon Workrooms」や「V-air office」などがあります。

「Horizon Workrooms」はMeta社(旧Facebook社)が提供するサービスで、VRヘッドセットを装着して仮想空間に入り、他の参加者と会議や共同作業ができます。

「V-air office」は株式会社Urthが提供するサービスで、VRヘッドセットだけでなくスマートフォンやパソコンからもアクセスでき、仮想空間内で様々なギミックや体験が楽しめます。

②アイコン等を用いた2Dメタバースオフィス

このタイプのメタバースオフィスは、平面的なデザインの仮想空間にオフィスを設けるものです。

アイコンや2Dのアバターを活用し、ワンクリックで話しかけるなど手軽に操作できます。

3Dメタバースオフィスと比較すると没入感は劣りますが、一般的な端末やネットワークでも問題なく利用できるので導入しやすいのがメリットです。

2Dメタバースオフィスの例としては、「oVice」や「Gather」、「Remotty」などがあります。

「oVice」は株式会社oViceが提供するサービスで、Webブラウザからアクセスでき、自由に移動したり話したりできる仮想空間を提供します。

「Gather」はGather Technologies, Inc.が提供するサービスで、ドット絵風の仮想空間に入り、ビデオチャットや画面共有などができます。

「Remotty」は株式会社Remottyが提供するサービスで、シンプルなデザインの仮想空間に入り、音声チャットやテキストチャットなどができます。

③音声コミュニケーションに特化したメタバースオフィス

このタイプのメタバースオフィスは、音声コミュニケーションに焦点を当てたものです。

仮想空間のデザインはあまり重視されず、音声チャットやテキストチャットなどの機能が充実しています。

音声に特化したタイプは、「普段から本格的なバーチャルオフィスツールを使うのはハードルが高い」「人数が多くないので手軽なツールを試したい」「パソコンへの負荷が軽い方が良い」という方におすすめです。

音声コミュニケーションに特化したメタバースオフィスの例としては、「Tandem」や「SpatialChat」、「roundz」などがあります。

「Tandem」はTandem Communications, Inc.が提供するサービスで、音声チャットや画面共有などができるほか、チームメンバーの作業状況や気分などを表示できます。

「SpatialChat」はSpatialChat, Inc.が提供するサービスで、音声チャットやビデオチャットなどができるほか、仮想空間内で距離感を調整できます。

「roundz」は株式会社roundzが提供するサービスで、音声チャットやテキストチャットなどができるほか、Googleカレンダーと連携してステータスを自動管理できます。

2.メタバースオフィスのメリット

メタバースオフィスのメリット

メタバースオフィスには、以下のようなメリットがあります。

①コミュニケーションの質や量を向上させる

メタバースオフィスでは、自分のアバターを自由にカスタマイズして、他の人と顔を合わせて話すことができます。

これにより、リモートワークで感じる距離感や孤独感を軽減し、よりリアルなコミュニケーションができます。

また、仮想空間では、音声やテキストだけでなく、ジェスチャーや表情などの非言語的な要素も伝えることができます。

これにより、相手の感情やニュアンスをより正確に理解し、誤解やトラブルを防ぐことができます

。さらに、仮想空間では、共有画面やホワイトボードなどのツールを使って、情報やアイデアを視覚的に共有することができます。

これにより、協働や創造性を高めることができます。

②オフィス環境や設備を自由にカスタマイズできる

メタバースオフィスでは、自分の好みや目的に合わせて、オフィスの環境や設備を自由にカスタマイズすることができます。

例えば、海辺や森林などの癒しの空間にしたり、宇宙船や城などの非日常的な空間にしたりすることができます。

また、必要なものはすべて仮想的に用意することができるため、パソコンや机などの物理的な制約から解放されます。

これにより、自分の集中力や快適さを最大化することができます。

③コストや時間を節約できる

メタバースオフィスでは、通勤や出張などの移動時間や費用を節約することができます。

また、物理的なオフィススペースや設備を用意する必要がないため、家賃や光熱費などの経費も削減することができます。

さらに、仮想空間では、時間や場所に関係なく誰でも参加できるため、打ち合わせや会議の調整も容易になります。これにより、効率的かつ柔軟な働き方が可能になります。

3.メタバースオフィスのデメリット

メタバースオフィスのデメリット

メタバースオフィスには、以下のようなデメリットもあります。これらのデメリットを克服するためには、適切な対策や準備が必要です。

①デバイスやネットワーク環境の整備

メタバースオフィスを利用するためには、高性能なデバイスや安定したネットワーク環境が必要です。

しかし、すべての人がそれらを手に入れられるとは限りません。特に、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などの技術を使う場合は、専用のゴーグルやコントローラーなどの機器が必要です。

また、メタバース内で高品質な映像や音声を送受信するためには、高速かつ安定したインターネット回線が必要です。

しかし、地域や国によっては、インフラが整っていない場合もあります。このように、デバイスやネットワーク環境の不足や不安定さは、メタバースオフィスの利用における障壁となります。

②セキュリティやプライバシーの確保

メタバースオフィスでは、仕事に関する様々な情報や個人情報を仮想空間に送信したり受信したりします。しかし、その情報が第三者に漏洩したり改ざんされたりする危険性もあります。

特に、ブロックチェーンやNFT(非代替性トークン)などの技術を使って、仮想空間内で取引や所有権の証明を行う場合は、セキュリティ対策が重要です。

また、自分のアバターや空間への不正アクセスや嫌がらせも防ぐ必要があります。

さらに、自分のプライバシーを守るためにも、自分がどんな情報を公開するかや誰とどんな関係を築くかなどを自己管理する必要があります。

このように、セキュリティやプライバシーの確保は、メタバースオフィスの利用における課題となります。

③新しいツールへの適応

メタバースオフィスでは、従来のオフィスとは異なるツールやルールを使って仕事をする必要があります。

例えば、メタバース内でのコミュニケーションや協働には、アバターや空間の操作や表現、仮想通貨やNFTの取引や管理などのスキルが必要です。

また、メタバース内での仕事の進捗や成果の評価や報酬などについても、新しい基準や契約を設定する必要があります。

このように、新しいツールへの適応は、メタバースオフィスの利用における課題となります。

メタバースオフィスに適した業務や目的の選定

メタバースオフィスは、すべての業務や目的に適しているわけではありません。

メタバースオフィスに適している業務や目的とは、以下のような特徴を持つものです。

  • リアルな物理的な接触や操作が必要でないもの
  • クリエイティブな発想やイノベーションが求められるもの
  • 多様な人や文化と交流したり協力したりする必要があるもの
  • リアルタイムでの情報共有やフィードバックが重要なもの
  • 仮想空間でしか表現できないもの

例えば、以下のような業務や目的は、メタバースオフィスに適しています。

  • ゲームやアニメなどのコンテンツ制作
  • イベントや展示会などの企画・運営
  • 教育や研修などの学習・指導
  • マーケティングや広報などの情報発信・収集
  • コンサルティングやアドバイザリーなどの専門的なサービス提供

アバターや仮想空間への馴染み

メタバースオフィスでは、自分自身をアバターとして表現し、仮想空間で仕事をします。

しかし、アバターや仮想空間への馴染みは、人によって異なります。

一部の人は、アバターや仮想空間に対して高い感情移入や没入感を持ち、自分らしく振る舞うことができます。

しかし、一部の人は、アバターや仮想空間に対して低い感情移入や没入感を持ち、自分とは別物と感じたり、不快感や違和感を覚えたりすることがあります。

このように、アバターや仮想空間への馴染みは、メタバースオフィスの利用における課題となります。

4.メタバースオフィスの活用事例

メタバースオフィスの活用事例

ここでは、メタバースオフィスを実際に活用している企業の事例を紹介します。

①GMOペパボ社:社内イベントや合宿を仮想空間で実施

GMOペパボ社は、インターネット関連サービスを提供する企業です。

同社では、2020年4月からメタバースプラットフォームのclusterを導入しました。

clusterは、自分のアバターを操作して、仮想空間で他のユーザーと交流できるサービスです。

同社では、clusterを使って、社内イベントや合宿などを仮想空間で行っています。例えば、

  • 内定者向けのバーチャルオフィスツアー
  • 新入社員歓迎会
  • バーチャルお産合宿(出産前後の女性社員向け)
  • バーチャル花見
  • バーチャル夏祭り
  • バーチャル忘年会

などです。これらのイベントでは、clusterの機能を活用して、仮想空間に飾り付けやゲームなどを設置したり、音楽や動画を流したりしています。

また、参加者は自分の好きなアバターを選んだり、服装やアクセサリーを変えたりして楽しんでいます。

同社では、clusterを通じて、社員同士のコミュニケーションや絆を深めることができたと評価しています。また、コロナ禍でも安全にイベントが開催できたというメリットもあります。

②ゆめみ社:VR空間上での取材や採用活動を行う

ゆめみ社は、VR(仮想現実)やAI(人工知能)などの技術を使って、新しい体験や価値を創造する企業です。

同社では、自社開発のVR空間「V-air office」を活用しています。V-air officeは、VRデバイスを装着して入ることができる3Dの仮想オフィスです。

同社では、V-air officeを使って、

  • メディアへの取材対応
  • 採用候補者への会社紹介
  • 社内外のプレゼンテーション
  • 社員同士のコラボレーション

などを行っています。V-air officeでは、仮想空間に自社のロゴや製品などを表示したり、画面やホワイトボードの共有、音声やテキストチャットなどの機能が利用できます。

また、参加者は自分の顔写真をアバターに反映させたり、表情やジェスチャーを操作したりできます。

同社では、V-air officeを通じて、VR技術の魅力や自社のビジョンを伝えることができたと評価しています。

また、VR空間でのコミュニケーションは、リアルな空間でのコミュニケーションとは異なる独自の魅力があるという感想もあります。

③ユニクロ社:グローバル展開に合わせて多言語対応した仮想空間を構築

ユニクロ社は、世界的に展開するアパレルブランドです。同社では、メタバースプラットフォーム「Virbela」を活用しています。

Virbelaは、3Dの仮想空間でオンラインイベントやコラボレーションを行うことができるサービスです。

同社では、Virbelaを使って、

  • グローバルな社員研修
  • 新商品の発表会
  • ファッションショー
  • ブランド体験イベント

などを行っています。Virbelaでは、仮想空間にオフィスや会議室、ステージや展示場などを設置できます。

また、参加者は自分の好きなアバターを選んだり、音声やテキストチャットなどの機能が利用できます。

さらに、Virbelaは英語や日本語など複数の言語に対応しており、グローバルなコミュニケーションに便利です。

同社では、Virbelaを通じて、世界中の社員や顧客と仮想空間で交流することができたと評価しています。

また、Virbelaは自社のブランドイメージや価値観に合った仮想空間をカスタマイズできるため、オリジナリティや差別化が図れるというメリットもあります。

おわりに

メタバースオフィスは、新たな働き方を実現する可能性を秘めた技術です。

本記事で解説した内容を参考に、自社に適したメタバースオフィスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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