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電気自動車の充電料金はどれくらい?自宅と外での違いや節約方法を解説

電気自動車の充電料金はどれくらい?自宅と外での違いや節約方法を解説 学び

電気自動車は環境に優しく、燃費も良いというメリットがありますが、充電料金はどれくらいかかるのでしょうか?

また、自宅で充電する場合と外で充電する場合では、料金や時間がどう違うのでしょうか?

この記事では、電気自動車の充電料金について、自宅と外での目安や比較、節約方法などを解説します。

電気自動車を購入する前や乗っている方も、ぜひ参考にしてください。

1.自宅で充電する場合の料金と時間は?

ここでは、EVの自宅充電に必要な費用と時間の目安を紹介します。

①200VのEV充電用コンセントを設置する初期費用は10万円程度が目安

充電設備の初期費用は、EV充電用コンセントや普通充電器を設置する場合、約10万円程度が目安です。ただし、集合住宅や駐車場によっては設置ができない場合もあります。

その場合は、近くの公共充電スポットを利用する必要があります。

EV充電用コンセントは、200Vの単相3線式コンセントで、普通コンセントよりも大きな電流を流すことができます。

普通充電器は、EV専用の壁掛け型やスタンド型の機器で、出力や機能が異なります。

②1kWhあたりの電気代は20〜30円程度が一般的

電気代は、契約している電力会社やプランによって異なりますが、1kWhあたり20〜30円程度というのが一般的です。

EVのバッテリー容量によりますが、1回あたり数百円〜2000円程度の電気代で満充電にすることができます。

③バッテリー容量が40kWhの日産リーフでは1000円で満充電になる計算

バッテリー容量が40kWhの日産「リーフ」を自宅で満充電する場合の計算式は以下の通りです。

充電料金=バッテリー容量×1kWhあたりの電気代

1kWhあたり25円とした場合、

充電料金=40kWh×25円/kWh=1000円

となります。

しかし、実際にはバッテリー効率や温度などによって充電量や時間が変わることもあります。また、満充電までに必要な時間も充電器の出力によって異なります。

普通充電器の出力は3kW〜6kWですが、ここでは3kWとします。

すると、充電時間=充電器の出力バッテリー容量​=3kW40kWh​=13.3時間

となります。この場合、充電量は

充電量=充電器の出力×充電時間=3kW×13.3時間=39.9kWh

となります。したがって、充電料金は

充電料金=39.9kWh×25円/kWh=997.5円

となります。これは、前述の計算式で求めた1000円とほぼ同じです。

④満充電までにかかる時間は3kWの出力で10時間程度

前述の通り、バッテリー容量が40kWhの日産「リーフ」を自宅で満充電する場合、充電器の出力が3kWだと約13.3時間かかります。

しかし、実際には0%から100%まで充電することはほとんどありません。一般的には、20%から80%まで充電することが推奨されています。

20%から80%まで充電する場合、必要な充電量は

必要な充電量=バッテリー容量×(目標の充電率−現在の充電率)=40kWh×(0.8−0.2)=24kWh

となります。この場合、充電時間は

充電時間=充電器の出力必要な充電量​=3kW24kWh​=8時間

となります。したがって、満充電までにかかる時間は3kWの出力で約8時間と言えます。

2.外で充電する場合の料金と時間は?

外で充電する場合の料金と時間は?

ここでは、EVの外充電に必要な費用と時間の目安を紹介します。

①充電カードを所有する必要があり、月会費は数千円程度

充電カードは、EV専用の会員カードで、自動車メーカーや電力会社などが発行しています。充電カードを持っていると、全国各地にある公共充電スポットを利用することができます。

充電カードの月会費は、契約しているプランや発行元によって異なりますが、数千円程度というのが一般的です。

例えば、日産が発行している「ZESP3」では、月4,000円、6,000円、10,000円(それぞれ税別)のプランがあり、基本料金が大きいプランほど、急速充電の単価が安くなります。

②普通充電は数円/分、急速充電は数十円/分程度の料金がかかる

都度の充電料金は、充電器の種類や出力によって異なりますが、一般的には以下のようになっています。

  • 普通充電器:約70円〜150円 / 1時間
  • 急速充電器:約250円〜600円 / 30分

普通充電器は、出力が3kW〜6kW程度で、バッテリー容量が40kWhの日産「リーフ」では約10時間で満充電になります。普通充電器はショッピングセンターやホテルなどによくあります。

急速充電器は、出力が20kW〜150kW程度で、バッテリー容量が40kWhの日産「リーフ」では約30分でバッテリーの約80%を充電できます。急速充電器は高速道路やコンビニなどによくあります。

③急速充電器では30分でバッテリーの約80%を充電できる

外出先でEVを急速に充電したい場合は、急速充電器を利用することがおすすめです。急速充電器では30分程度でバッテリーの約80%を充電できるため、ロングドライブや旅行などに便利です。

急速充電器はEVの種類やメーカーによって対応しているコネクタの形状が異なる場合があります。そのため、事前に自分のEVに合った充電器を探すことが大切です。

3.電気自動車とガソリン車の燃費比較は?

電気自動車とガソリン車の燃費比較は?

ここでは、EVとガソリン車の燃費や電費を比較し、お得なのはどちらかを検証します。

①電気自動車の燃費はガソリン車よりも3倍以上優れている

まず、EVとガソリン車の燃費や電費を比べるためには、同じ単位で表す必要があります。

ガソリン車の場合は「1Lの燃料で何km走ることができるか」を示す「km/L」で表されますが、EVの場合は「1kWhの電力量で何km走ることができるか」を示す「km/kWh」で表されます。

この2つの単位を換算するには、以下の式を使います。

kWhkm​=Lkm​×kWhL​

ここで、kWhL​は石油換算係数と呼ばれる値で、1kWhの電力量が何Lの石油に相当するかを示します。 この値は国や地域によって異なりますが、日本では0.22L/kWhと定められています。

例えば、カタログ値で20km/Lの燃費を持つガソリン車と、カタログ値で7km/kWhの電費を持つEVを比べると、

kWhkm​=0.2220​≈90.9

となります。つまり、同じ距離を走るために必要なエネルギー量は、EVの方が約13分の1しか消費しないことになります。

逆に言えば、同じエネルギー量で走る距離は、EVの方が約13倍長くなります。 これはEVの燃費(電費)がガソリン車よりも3倍以上優れていることを意味します。

②年間走行距離1万kmの場合、自宅で充電した場合はガソリン代より約4.5万円安い

次に、年間走行距離1万kmと仮定して、EVとガソリン車の燃料代を比べてみましょう。 ガソリン代はスタンドや相場によっても変動がありますが、今回は「150円/L」で仮定して計算します。

また、EVの場合は家庭用電源で充電する場合と、外で急速充電する場合の2パターンを考えます。 家庭用電源で充電する場合は、夜間の電気料金が安くなるプランで「21.16円/kWh」とします。

外で急速充電する場合は、月会費3800円、急速充電15円/分のプランで「50kW出力の急速充電器」を使うとします。

ガソリン車の場合、燃費が20km/Lだとすると、年間走行距離1万kmに必要な燃料量は500Lです。 したがって、燃料代は

500×150=75,000

となります。

家庭用電源で充電するEVの場合、電費が7km/kWhだとすると、年間走行距離1万kmに必要な電力量は約1429kWhです。 したがって、燃料代は

1429×21.16=30,229

となります。

外で急速充電するEVの場合、50kW出力の急速充電器を使うと、1分あたり0.83kWhの充電ができます。 電費が7km/kWhだとすると、1分あたり5.81kmの走行が可能です。

年間走行距離1万kmに必要な充電時間は約1720分です。充電カードの月会費を4000円とすると、 燃料代は

(1720×15)+(4000×12)=25,800+48,000=73,800

となります。

以上の計算から、年間走行距離1万kmの場合、家庭用電源で充電するEVはガソリン車より約4.5万円、安くなることが分かります。

③10年間走った場合、自宅で充電した場合はガソリン代より約50万円安い

最後に、10年間走った場合のコスト差を見てみましょう。 年間走行距離は1万kmと仮定し、燃料代や電気料金は変わらないものとします。

ガソリン車の場合、10年間で必要な燃料代は

75,000×10=750,000

となります。

家庭用電源で充電するEVの場合、10年間で必要な燃料代は

30,229×10=302,290

となります。

外で急速充電するEVの場合、10年間で必要な燃料代は

73,800×10=738,000

となります。

以上の計算から、10年間走った場合、家庭用電源で充電するEVはガソリン車より約45万円燃料代が安くなることが分かります。

4.電気自動車の充電料金を安く抑えるポイントは?

電気自動車の充電料金を安く抑えるポイントは?

ここでは、EVの充電料金の目安や節約のコツを3つのポイントに分けてご紹介します。

①自宅で夜間に充電すると電気代が安くなるプランを利用する

EVを所有するときに基本となるのは、自宅での充電です。自宅で充電する場合は、普通充電器やEV専用コンセントを設置して、家庭用電源から充電します。

この場合、充電にかかる費用は電気代だけですが、その電気代は契約している電力会社やプランによって異なります。

一般的に、従量料金制のプランでは、使用量が多くなるほど単価が高くなります。 しかし、EV所有者向けに特別なプランを提供している電力会社もあります。

例えば、東京電力エナジーパートナー(TEPCO EP)では、「eチャージプラン」というプランがあります。このプランでは、

  • 夜間帯(23時から7時)に充電すると、1kWhあたり約10円(税込)という低価格で充電できる
  • 昼間帯(7時から23時)に充電すると、1kWhあたり約30円(税込)という通常価格で充電できる
  • さらに、年間最大3600ポイントを付与する「eチャージポイント」というサービスも利用できる

というメリットがあります。

このように、自宅で夜間に充電すると電気代が安くなるプランを利用することで、充電料金を節約することができます。

②自分に合った充電カードを選ぶ

自宅以外の場所で充電する場合は、公共の充電スタンドを利用することになります。 充電スタンドを利用するためには、ほとんどの場合、充電カードが必要です。

充電カードは、各充電スタンドを提供する会社が発行しており、月額固定料金や都度利用料金などのプランがあります。

例えば、国内の大手自動車メーカーや大手電力会社などが出資して設立したe-Mobility Power(旧NCS)では、「急速・普通併用プラン」というプランがあります。このプランでは、

  • 月会費(税込)は4,620円
  • 都度利用料金(税込)は、急速充電が16.50円/分(1回30分まで)、普通充電が2.75円/分
  • その他、初回に登録手数料がかかる

という料金体系になっています。

このように、充電カードには様々なプランがありますが、自分の利用頻度や充電量に合わせて、最適なプランを選ぶことが重要です。

充電カードのプランや利用条件については、各充電スタンドのウェブサイトやアプリから確認することができます。

③エコドライブを意識する

EVの充電料金を安く抑えるためには、充電方法やプランだけでなく、運転方法も重要です。 EVには、エネルギー回生システムという機能があります。

この機能は、ブレーキをかけたり減速したりするときに発生するエネルギーを電気に変換してバッテリーに蓄えるというものです。

この機能を活用することで、バッテリーの消耗を抑えて走行距離を延ばすことができます。

エネルギー回生システムを活用するためには、以下のようなエコドライブを意識することがおすすめです。

  • 急発進や急ブレーキを避ける
  • アイドリングストップ機能を利用する
  • エアコンやヒーターなどの電装品の使用を節約する
  • タイヤの空気圧を適切に保つ
  • 不要な荷物や重量物を積まない

このように、エコドライブを意識することで、EVの充電料金を安く抑えることができます。

おわりに

この記事では、電気自動車の充電料金について、自宅と外での目安や比較、節約方法などを解説しました。

電気自動車はガソリン車よりも燃費が良く、充電料金も安く抑えることができます。

自宅で充電する場合は、充電設備の設置費用や電気代のプランを検討しましょう。

外で充電する場合は、充電カードの月会費や都度料金を比較しましょう。

電気自動車の充電料金を知って、快適なEVライフを楽しみましょう。

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