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持ち帰りキノコで食中毒発生:ツキヨタケの恐怖

食中毒 学び

秋の山歩きやキノコ狩りが楽しい季節ですが、注意が必要なキノコも存在します。

最近、徳島県のお好み焼き店で客が持ち込んだキノコを食べた8人が食中毒になったニュースが話題になりました。

この事件の原因となったのがツキヨタケです。

この記事では、ツキヨタケの特徴、食中毒の症状、そして誤食を防ぐためのポイントについて詳しく解説します。

1. ツキヨタケとは?その特徴と外見

①シイタケやヒラタケとの類似点

ツキヨタケは、その外見がシイタケやヒラタケに非常に似ているため、誤って食べてしまうことが多いキノコです。

ツキヨタケのカサは半円形や腎臓形をしており、色は暗紫褐色から黄褐色までさまざまです。

シイタケやヒラタケも同様に半円形のカサを持ち、色も似ているため、見分けが難しいことがあります。

しかし、ツキヨタケにはいくつかの特徴があります。まず、ツキヨタケのひだは白色で、暗い場所では青白く光ることがあります。

この発光性はシイタケやヒラタケには見られない特徴です。

また、ツキヨタケの柄の基部には黒紫色のシミがあり、これも見分けるポイントとなります。

②ツキヨタケの毒性成分「イルジンS」とは?

ツキヨタケの毒性の原因となる成分はイルジンSと呼ばれる物質です。

イルジンSは非常に強い毒性を持ち、摂取すると嘔吐や下痢、腹痛などの消化器系の中毒症状を引き起こします。

さらに、イルジンSは加熱しても分解されず、水にも溶けやすい性質があるため、キノコ汁などに混入すると非常に危険です。

イルジンSは、摂取後30分から3時間以内に症状が現れ、重症の場合は痙攣や脱水、ショック状態に陥ることもあります。こ

のため、ツキヨタケを誤って食べた場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。

2. 2024年徳島県ツキヨタケ中毒【ニュース事例】

①知人からの持ち込みで8人が食中毒に

徳島県阿南市のあるお好み焼き店で、62歳から83歳の男女8人が食中毒を起こしました。

事件の発端は、客の一人が山で採取したキノコを店に持ち込み、鉄板焼きにしてもらったことでした。

食事を終えた後、全員が嘔吐や下痢などの症状を訴え、3人が一時入院する事態となりました。

保健所の調査により、持ち込まれたキノコが毒キノコのツキヨタケであることが判明しました。

ツキヨタケはシイタケやヒラタケに似ているため、誤って食べてしまうことが多いキノコです。

今回の事件でも、見た目が似ていることから誤食が発生したと考えられます。

②誤食の原因と背景

ツキヨタケの誤食が発生する主な原因は、その外見が食用キノコに非常に似ていることです。

特にシイタケやヒラタケと混同されやすく、見分けが難しいことが多いです。

ツキヨタケのカサは暗紫褐色から黄褐色で、ひだは白色で暗所では青白く光ることがあります。

この発光性はシイタケやヒラタケには見られない特徴ですが、知らない人には見分けがつきにくいです。

また、ツキヨタケの毒性成分であるイルジンSは非常に強力で、加熱しても分解されません。

そのため、調理方法に関わらず中毒を引き起こす可能性があります今回の事件でも、鉄板焼きにしたにもかかわらず中毒症状が発生しました。

さらに、キノコ狩りのシーズンには多くの人が山に入り、食用キノコと誤認して毒キノコを採取するケースが増えます。

特に初心者や知識の浅い人が誤って毒キノコを採取し、食べてしまうことが多いです。

今回の事件も、知人からの持ち込みという背景があり、キノコの知識不足が原因の一つと考えられます。

3. ツキヨタケによる食中毒の症状と対処法

①主な中毒症状:嘔吐、下痢、腹痛

ツキヨタケを誤って食べると、摂取後30分から3時間以内に中毒症状が現れます。

主な症状としては、以下のようなものがあります。

  • 嘔吐: ツキヨタケの毒性成分「イルジンS」によって胃が刺激され、激しい嘔吐が引き起こされます。これは体が毒素を排出しようとする自然な反応です。
  • 下痢: 消化器官全体が影響を受けるため、下痢も一般的な症状です。これにより体内の水分が急速に失われるため、脱水症状に注意が必要です。
  • 腹痛: 腹部の激しい痛みもツキヨタケ中毒の特徴です。これは腸内の炎症や痙攣によるものです。

これらの症状は非常に辛く、特に高齢者や体力の弱い人にとっては命に関わることもあります。

②医療機関での治療法

ツキヨタケによる食中毒が疑われる場合、速やかに医療機関を受診することが重要です。

以下は一般的な治療法です。

  • 催吐処置: 摂取後すぐであれば、医療機関で嘔吐を促す処置が行われることがあります。これにより、体内に残っている毒素を早期に排出します。
  • 胃洗浄: 胃の内容物を洗い流すことで、残留する毒素を除去します。この処置は早期に行われるほど効果的です。
  • 活性炭の投与: 活性炭は毒素を吸着する性質があり、消化管内の毒素を無害化するために使用されます。
  • 点滴: 嘔吐や下痢による脱水症状を防ぐために、点滴で水分と電解質を補給します。これにより、体のバランスを保ちます。

また、症状が重篤な場合は入院が必要となることもあります。医療機関での適切な処置を受けることで、回復が早まります。

おわりに

ツキヨタケは見た目が無害で食用キノコと酷似しているため、誤食による食中毒が後を絶ちません。

特に秋のキノコ狩りシーズンには注意が必要です。

食用キノコを安全に楽しむためには、正しい知識と慎重な判断が不可欠です。

ツキヨタケの危険性をしっかり理解し、食中毒を防ぎましょう。

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